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製造業のホームページの特徴とは
製造業がホームページを作成する場合、小売業やサービス業等とは違ったホームページの内容になります。
更に製造業でも産業材を製造販売している企業と消費者向け製品を製造している企業とで訴求内容が違ってきますが本ページでは産業材を製造している企業に焦点を当て解説しています。
製造業のホームページに必要な要素
製造業のホームページに必要な要素は以下の通り、QCD、信用、経営ポリシーがしっかりと伝わることが重要です。
QCDとは、品質(quality)、コスト(cost)、納期(delivery)、であり、製品の具体的な説明、価格に対する説明、納期や配送に関する説明、です。これらを濃淡をつけながらバランスよく説明していく事が有効です。
製造業であれば当然訴求しなければいけない内容になります。
更に、製造業は顧客との取引が継続的取引となるため、経営ポリシーや信用面を訴求する必要があります。
信用面とは、「製品の安定供給」「法令順守」等になり、経営ポリシーは経営理念、経営方針、CSR、SDGsなどといった取組みになります。
これらは企業毎に特徴がありPR出来る内容も幅広くなります。
製品や加工方法
加工方法に関して、ビジュアルや文章で分かり易く説明するためにはデザインや文章作成で工夫が必要です。
技術的なPRや自社の独自性に加えて顧客視点で分かり易く説明することが重要です。場合によっては動画を活用します。
設備や製造ラインについて
どの様な設備や製造ラインを保有しているかを詳しくPRすることで新しい仕事の受注に役立つことがあります。
設備の写真に加えてスペックや加工できる材料の種類などを詳細に記載する事もあります。
製造業のホームページは目的が重要
製造業の営業方法は法人営業 (BtoB) になることが多いです。法人営業の特徴は、個人向け営業(BtoC)と違い以下の特徴があります。
- 個人ではなく組織への営業が必要
- 衝動買でなく社内決裁が必要
- スポットだけでなく定期的取引が多い
個人向け営業(BtoC) であれば、ネットショップの様にその場で販売したり、問合せを得たりすることが主目的になります。
一方で、法人営業(BtoB)のホームページでの主な目的は「リードを獲得する」ことが主目的の1つになります。
ホームページの運用から見たリード(LEAD)とは、顧客が「資料をダウンロードした」、「問合せした」、「メールのURLリンクを押した」等といった、顧客が何らかの興味を持った事ととらえられます。
ホームページにゴールを設定
ホームページのゴール=目標の事をよくコンバージョンといいますが、製造業の多くの場合は「問合せ獲得」にしているケースが多いかと思います。
このゴールをどこに置くかによりホームページの内容もかわりますし、実際のビジネスモデルも若干かわります。
例えば、ある企業はホームページでサンプルの申込をゴールにしました。そうして多くの見込客の開発者にサンプルを直接送付することで新規開拓を有利に進めました。
また、ある企業は技術セミナーや技術資料を充実させ、ホームページ上で訴求していく事をメインに取組み、全社的な営業効率を向上しました。
ホームページにPDFダウンロードを設置
製造業のホームページでは、様々な資料をPDFで設置する事が有効です。その理由はホームページから直ぐに問合せをもらうのは段差が大きいためです。
顧客企業は担当者1人だけでは決定できず、上長や他部署に相談したり、社内で回覧したり、稟議書に添付されたりするためです。
会社案内をPDFで設置
顧客企業が会社である場合、取引が検討される段階では顧客企業の社内で全員がホームページを見てくれるとは限りません。むしろ、紙の資料の方が検討し易いでしょう。
上司に「この企業のホームページを見ておいてください」なんてことはあまりありしません。
ホームページをそのまま印刷するとレイアウトが崩れたり、読みにくかったりします。その為、会社案内がPDFでダウンロード出来るようにしておけば顧客が印刷した際に見易くきれいに出力されます。
アプローチブックをPDFで設置
アプローチブックとは提案資料の事であり、通常は営業資料として活用しますがホームページ上に掲載しても効果的です。
製品カタログをPDFで設置
製造業のホームページでは、商品カタログをPDFでダウンロードできるようにすると効率的です。
営業担当者がカタログを切らしてしまった際も「ホームページから参照ください」と言えば顧客の方で探して見てくれる場合もあります。
製品の種類が多い企業などは、紙のカタログはかさばるため嫌がられるケースもありますがホームページに掲載されていれば顧客が好きな時にダウンロードして見る事が出来ます。
小冊子をPDFで設置
製造業にとって小冊子は業界内でのブランディングに役立つ媒体です。製品の売込みではなく、顧客に役立つ情報をまとめた冊子です。
その為、相手に嫌がられることなく受取ってもらえる確率が圧倒的に高まります。こういった小冊子をPDFで掲載する事で、製品に興味が在る潜在顧客に効率的にアプローチする事が可能になります。
また、他社との差別化対策としても有効です。
製造業が活用すべき小冊子とはどのようなものか以下の記事も参考にして下さい
小冊子を営業に活用「小冊子で営業を強化する方法」
製造業のホームページでのキーワード対策
製造業のホームページもキーワード対策必要です。キーワード対策はSEO対策(Search Engine Optimization)の事です。
ホームページを名刺として活用する場合、営業ツールとして活用する場合、によって対策レベルは違ってきます。
会社名でのキーワード対策
製造業がホームページを名刺代わりに使用する場合は、顧客が検索サイトで会社名で検索した際に上位に出てくる必要があります。
この様な、会社名での検索キーワードは競合が少ないため、比較的簡単に対策する事が可能です。
商品名でのキーワード対策
製造業が自社の製品名を持っており、認知度が高い場合は製品名でのキーワード対策をする場合があります。
場合によっては、会社名より製品名でのキーワード対策をした方がビジネスとして有効である場合もあります。
この様に独自の製品名での検索キーワードも競合が少なく、比較的容易に対策する事が可能です。
加工する素材名でのキーワード対策
金属や樹脂の素材名でキーワード対策をする場合があります。
加工方法との組合せキーワードで対策する事もあります。 例えば、「〇〇樹脂 〇〇加工」等のキーワードでは一定の検索ボリュームがあります。
この様な検索者は加工先を探している可能性が高いといえます。
加工方法でのキーワード対策
製造業は工場で様々な加工をしています。これらの加工方法はそれぞれ名称があり、検索サイトでも一定の検索ボリュームがあります。
加工する素材名との組合せキーワードで対策する事があります。
製造業のホームページはMAと相性が良い?
MA(Marketing automation)は先述の「リード」情報を管理していくシステムです。通常は、ホームページやメールと組合せて利用する事が一般的です。
例えば、営業訪問、展示会での名刺交換、などのリアルのコンタクトとホームページやメールといったデジタルのコンタクトを総合的に管理していきます。
製造業のホームページで動画を活用
製造業のホームページで動画を活用するケースがあります。動画はユーチューブ等で公開しますが、誰に見てもらうかが非常に重要です。
ある企業は見応えのある加工方法を動画でアップしましたが、世界中からのアクセスが多く、営業にプラスとなっていない事が分かりました。
製造業のホームページで動画を活用する場合は、「画像や文書では伝わりにくい製品の良さを動画で補足説明する」という視点が役に立つことがあります。